預貯金があれば日系三世は「定住者」で来日できる?
一般社団法人 外国人雇用支援機構(FESO) / 公開 / 最終更新
答え
日本での雇用予定がなくても、十分な資産(預貯金等)を証明できれば、定住者ビザ(告示5号)での来日申請は十分に可能です。ただし「生計維持要件」をクリアする必要があり、資金の額に加えて資金の形成過程を示すことも重要とされています。
どのようなご相談ですか?
台湾在住の日系三世の方が、日本での起業を見据え、定住者ビザでの来日を検討しています。
- 相談種別:ビザ(日系人・起業)
- 状況:台湾在住で「台湾日系三世(日本人の孫)」にあたるご相談者様(60歳)。日本へ移住し、水産関係の貿易事業を経営したいが、「経営・管理」ビザの新基準をクリアするのは難しい状態。日本での雇用先は決まっていないが、自分名義のある程度の預貯金はある。
- 質問:日本での雇用予定がない場合でも、十分な預貯金があれば「定住者(告示5号)」のビザで来日申請することは実務上可能か。可能な場合、単身での来日にはどのくらいの預貯金額が目安として必要か。
雇用予定なし・預貯金のみでの申請は可能ですか?
可能です。ただし生計維持要件をクリアする必要があります。
定住者告示5号の審査では、「日本に上陸したあと、生活保護などを受けずに自立して暮らしていけるか」という点が厳しく見られます。通常は日本の会社からの内定通知書(雇用契約書)で証明しますが、これが無い場合は、自分自身の資産(貯金や本国の不労所得)だけで日本で長期間暮らしていけることを証明しなければならないとされています。60歳という年齢の場合、来日後すぐに貯金が底を突いて生活困窮者になるのではないかという点が最も懸念されます。
必要な預貯金の実務上の目安はどのくらいですか?
明確な公表基準はありませんが、実務上は1,500万円〜2,000万円以上が目安とされています。
入管法において明確な基準額は公表されていませんが、実務上、就職先がない単身者が資産だけで生計要件を通す場合の目安として、1,500万円〜2,000万円以上(日本円換算)が挙げられています。単身者が日本で1年間暮らすための生活費を約200万〜300万円と仮定し、ビジネスが軌道に乗るまでの数年間(3〜5年)の生活費に、会社設立・貿易事業の初期投資資金が別途必要になることから、この金額が目安とされています。
重要なのは金額だけでなく「資金の質」です。一時的に借りて口座に入れたような資金は調査で見破られるため、その資産をどのようにして形成したのか(過去の給与蓄積、不動産売却益、事業の利益など)という資金の出所を、過去数年間の通帳の推移などで証明することがセットで求められるとされています。
審査を有利に進めるために他にできることはありますか?
本国からの継続的な不労所得の証明や、簡易な事業計画書の添付が有効とされています。
- 本国からの継続的な不労所得の証明:不動産の家賃収入や株式の配当金、年金受給などがあれば、それらの証明書を提出する。貯金を切り崩すだけでなく、日本にいながら定期的にお金が入ってくる構造を示すことは有効とされる。
- 事業の簡易的な事業計画書:日本に来たらどのような計画で会社を設立し、どの程度の売上を見込むのかというビジネスプランを任意で添付する。日本経済に貢献しに来る活動的な人材であるというアピールになる。
日系人としての血縁関係を証明するための戸籍関係書類(祖父母の日本の除籍謄本など)が手元に揃うか確認することから始めることが勧められます。
よくあるご質問
定住者ビザは経営・管理ビザと比べてどのような点で有利ですか?
経営・管理ビザと異なり就労制限が一切なく、資本金や事業規模の要件もないため、自由に起業しやすくなるとされています。
預貯金だけで申請する場合、金額以外に何が重要ですか?
資金の質、つまりその資産をどのように形成したのかという出所を、過去数年間の通帳の推移などで証明することが重要とされています。
本国からの家賃収入などがあると有利になりますか?
貯金を切り崩すだけでなく、日本にいながら定期的に収入が入ってくる構造を示すことになるため、有利に働くとされています。
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